初めてのインストラクター

9月に診断実習のインストラクターをさせていただきました。と言ってもサブインストラクターです。

ですので、この機会を活用して、改めて企業診断プロセスの確認とインストラクションの確認をしてみました。

案の定と言っては受講生とメインインストラクターの先生には失礼なのですが、多くの学びを得ることができました。

診断先は名古屋市内の製造業様ですが、メインは現場作業の課題と組織課題の2つです。

メインインストラクターの方の企業診断手法は事前になんとなくわかっていたのですが、実際に目の当たりにすると圧巻でした。
財務諸表を前から後ろから、横から斜めから、と多面的に分析することを通じて、課題仮設を徐々に絞り込んでいきます。
そして、一定レベルに達すると、次は現場での徹底的な情報収集とデータ解析で経営課題を特定していきます。

診断実習ではその後に真因分析をしていきますが、課題の特定を通じて収集した情報から真因は自ずと見えているようにも感じました。これもすごいですね。

一方の受講生に向けたインストラクションですが、重要なのは一言でいうとチームワークでした。
1か月という短期間の企業診断では受講生が様々な役割を担う必要があります。班長、副班長、財務はもちろんのこと、組織人事や営業、現場改善など。
野球チームと同じで、全員が4番でピッチャーでは試合になりません。ただ4番のいないチームでは点を取れないことも事実です。このあたりが難しいところでしたね。

製造業では、現場で働く人こそが利益の源泉です。日々の創意工夫を積み重ねながら、働きやすさと生産性の両立を追求していかなければなりません。
しかし、受講生にとって製造現場はやはり慣れない場所かもしれませんね。現場作業者の何を見ればいいのか、どこにどんな問題を抱えているのか。

モノと情報の流れ図。細かな理論や法則を理解する必要はありませんが、分かりやすいところで言えば、まずはモノが滞留していないか、を見ればいいんです。
原料在庫、中間在庫(仕掛在庫)、製品在庫。問題点を探るには、ここから現場観察すると容易になるのではないかと思います。
売れるスピードで作ること。これこそが現場改善の真骨頂だと考えています。

この度、このように企業診断のサブインストラクターの機会を与えていただき、本当に感謝しています。
私自身もこのように経験値を増やしつつ、企業様の問題解決や受講生様の成長に貢献していきたいと思っております。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。