論文紹介:「定期性のある選択機会の連鎖」によるあいまい性の後の課題解決
意思決定に関する論文の紹介です。
<https://doi.org/10.14955/amr.0210711a>
自治体の意思決定プロセスを行政と政治の側面からサイモンモデルとゴミ箱モデルを統合したモデルで事例分析した内容です。
私は、ゴミ箱モデルという言葉をこの論文で初めて知りました。ゴミ箱モデルというのは、様々な選択機会が蓄積されていく過程で、偶然答えが見つかるという考え方のようで、サイモンモデルのように限定合理性の中でたまたま満足化原理を満たすような答えを導く考え方とは異なるようです。
診断士の世界では、企業ビジョンから個別戦略まで全体を一貫性ある戦略に基づき、意思決定を促すよう指導されてきました。しかし、現在のVUCAの時代においては意思決定のスピードが重視されるため、ゴミ箱モデルによる意思決定の方が有効かもしれませんね。さらに、その意思決定が機動的な施策へ反映され、実行されていく様子をモニタリングすることも重要になってきます。